2021.08.30 | 課外授業
【職につながる学問を 大学受験編③】高卒と大卒、生涯賃金の違い
【職につながる学問を 大学受験編③】高卒と大卒、生涯賃金の違い
前回は就労の際の選択肢の幅という意味で大学進学の有利性を見てみました。
しかし高卒の方が4年多く働いているわけだし、生涯賃金で見れば早く社会に出たほうがよいのでは? という疑問も浮かぶかもしれません。
そこで参考にしたいのが生涯賃金のデータ。
『ユースフル労働統計-労働統計加工指標集-2019』によりますと、2017年現在フルタイムの正社員を60歳まで続けた場合の男性の大学・大学院卒生涯賃金は2億7千万円、高卒・短大卒は2億1千万円と、6千万程度の差があります。
就職できる会社の規模や基本給、任される仕事の幅によって差が出ているということでしょう。
ちなみに同じ大学・大学院卒でも、企業規模が1,000人以上の企業だと生涯賃金が3億1千万ということで、大企業が有利な現状も健在のようです。
そういった大企業は偏差値の高い大学から採用する傾向もありますので、大企業に入るためには有名大学に入ることも選択肢の一つになるかもしれません。
逆に考えれば、高校時代の勉強は将来の6千万に匹敵する価値があると考えることもできます。
1日平均3時間勉強したとして、年間で1,095時間。
高3の1年間は1日平均6時間として2,190時間。
1,095時間×2年間+2,190時間=4,380時間。
6千万円を4,380時間で割ると13,698円。
言い換えれば高校時代の勉強は時給13,698円のバイト代、ということもできそうです。
高卒の同級生に社会人生活で4年後れを取ったとしても、十分に取り返すパワーがあるということは、理論上言えそうです。