2024.05.14 | 勉強
「忘れない記憶」の作り方
学習時に避けて通れない言葉、それが「記憶」「暗記」ではないでしょうか?
内容を理解せずにそのまま記憶する「丸暗記」という言葉のイメージもありますが、辞書では「文字・数字などを、書いたものを見ないでもすらすらといえるように、よく覚えること(※)」と説明されています。(出典:デジタル大辞泉)
つまり、「何も見ずにアウトプットできるほど、物事を覚えること」を指します。
人が情報を記憶するまでには、3つの段階があります。
まず、視覚や聴覚などの五感から入った情報が、脳の「海馬」に一時的に保存され、生きるために必要だと判断された情報は大脳皮質に蓄積されていきます。
その後、蓄積された情報を再び海馬が取り出して、内容を思い出す過程で記憶として定着するのです。
しかし、もし学んだことの全てを覚えてしまうと、記憶は膨大な情報量となり、脳のはたらきが悪くなります。そのため、勉強で学んだ情報は「生きていくために必要なもの」に当てはまることなく、どんどん忘れてしまいます。それを防ぐためには、情報を繰り返しインプットしなければなりません。海馬は、何度も脳に送られた情報を重要なものだと認識し、記憶として定着させようとします。つまり、効率よく暗記するためには、復習を繰り返すことで脳に「生きるために必要な情報」だと判断させることが重要です。
基本的に、知識は使われることで記憶に残っていきます。
脳の海馬が情報を重要だと認識するためには、思い出す回数だけでなくアウトプットの回数も必要です。同じ情報を繰り返しアウトプットすると、それだけ重要な情報だと認識され、脳に定着しやすくなります。
簡単なアウトプットの方法としては、まずは学んだことを書き出してみたり、声に出して読んでみたりすることがよいでしょう。文章を書く、友達に解説する、問題集や試験で書くことも全てアウトプットです。知識を暗記するには、定期的にアウトプットすることも重要です。