今年こんなにストレートな問題が出題されるとは…!
◆大問2(世界地理)15点分
〔問1*〕雨温図 地図文章と雨温図を組み合わせる問題。
資料Ⅰに「年間を通して高温」「夏に海洋から吹く南西の風などの影響を受けて雨季となる気候」という点から、
雨温図は『エ』であることが分かる。
また、「ジュート(麻袋などに加工される)」という箇所で地図が『C(インド)』と分かる。
(ジュートの生産の9割がインドとバングラデシュ)
〔問2*〕工業
国と工業(自動車)の特徴を組み合わせる問題。
ア「アジア諸国を中心に輸出されている」=Rインドネシア
イ「ヨーロッパの国々を中心に輸出されている」=Sモロッコ
ウ「鉄鉱石」「同じ大陸内の国々を中心に輸出されている」=Qブラジル
エ「自由貿易協定を結ぶ隣国を中心に輸出されている」=Qアメリカ
地図を見ると場所がそれぞれ離れているので、どこに輸出されているかを確認すればおおよそ答えが分かります。
エは少し難しいので、ア、イ、ウを決めて、残ったものを当てはめれば簡単かと思います。
〔問3〕ヨーロッパ州の国々
資料Ⅲの文章で述べている国に当てはまるものを答える問題。
数字が書かれている場合は、必ず数字をみましょう!!
「429社の日経現地法人が進出」=資料Ⅰイギリス、フランス、ドイツ
「輸出額は約4763億円」=資料Ⅱイギリス、フランス、イタリア、スウェーデン
「航空機産業においてヨーロッパの中心」=フランス
上記3文から、『ウ』だと分かるだろう。
≪大問2総評≫
問1の雨温図の問題は、毎年出題されているので、国々の気候と国々の有名な産業は必ず暗記しておきたい。
問2は、国の場所を冷静に見れば簡単だったのではないかと思います。
問3も、資料Ⅲの数字を追いかけていけばかなり国名を絞り込めました。
国の特徴を勉強していないといけないというよりは、資料をきちんと読み取れるか+ちょい知識という問題でした。
昨年度より簡単だったのではないかと感じます。
◆大問3(日本地理)15点分
〔問1*〕自然環境と国立公園
ア:「中央部には南北方向に山脈」=奥羽山脈、「火山活動により形成された湖」=十和田湖
>上記ヒントより、『A青森県』
イ:「南部には黒潮」=三重県
>黒潮側なのは選択肢の中では、『B三重県』だけ。
ウ:「世界最大級のカルデラを持つ火山」=阿蘇山
>上記ヒントより、『D熊本県』
エ:「水不足に備えて造られたため池」=年間降水量が少ない瀬戸内地域
>上記ヒントより、『C香川県』ため池の多さ3位
〔問2*〕農業(果物)
観光農園年間売上金額・観光農園数と果実収穫量(みかん、りんご、日本なし、ぶどう)の特徴を都道府県と組み合わせる問題。
まずは資料Ⅲを読んで県を絞っていく。
「2020年さくらんぼの収穫量は全国1位」=W山形県
エみかん多=Y和歌山県、ウ日本なし多=Z鳥取県、アぶどう多=X山梨県 を組み合わせすることが出来れば、
残った『イ=Wの山形県』だと分かります。
〔問3記述〕交通
記述問題での鉄則は「誰が読んでも分かるように書く」ことと「お題に沿った内容を書く」です!!!
少しくどくても丁寧に資料に載っている言葉を使うこと。
問題文に「Ⅲが実施された後の観光地Aと観光地Bの間を移動する場合の交通の利便性の変化」
「Ⅲが実施される前と比較し」「移動手段に着目」と指示があるので、それを必ず意識して書く。
・現状では、最寄り駅から観光地Bまで徒歩20分ORバス10分という状況。
・観光地Bの近くに新駅を建設すると観光地Aと駅で繋がる。
上記2点を把握できれば、簡単に書けたと思います。
≪大問3総評≫
日本地理も昨年と出題方式は変わっていない。
問1では、スタンダードな各都道府県の地理的な特徴・農産物が出題されたので、こういった問題は確実に点数を取りたい。
記述問題も、社会の知識というよりは、資料を正しく読めているかが大事なので、頑張って書いてほしい。
◆大問4(歴史)20点分
〔問1*〕ア~ウで説明されている建築物と地図で示された所在地Aに合うものを組み合わせ、古いものから順に並べる問題です。
ア:「北条時宗」とあるので『鎌倉時代中期』、「円覚寺」=A神奈川県
イ:「蘇我馬子」とあるので『飛鳥時代』、「飛鳥寺」=B奈良県
ウ:「平清盛」とあるので『平安時代末期』、「寝殿造」=平安時代、「厳島神社」=C広島県
〔問2*〕年代ア~エの人物や建物、政治などで時代を把握して解く、並び替え問題です。
今回は、芸術分野に特化した人物が出題されました。
ア:「菱川師宣」=江戸時代、「見返り美人図」=元禄文化
イ:「狩野内膳」=安土桃山~江戸時代、「織田信長」=安土桃山時代
ウ:「喜多川歌麿」=江戸時代、「ポッピンを吹く女(娘)」=化政文化
エ:「雪舟」室町時代、「日明貿易」=1401年~
江戸時代は比較的問題を作りやすいので、アとウのように悩ませるものが出題されましたね。
細かい情報までしっかり知識として入れておきたいです。
〔問3記述〕美術
記述問題での鉄則は「誰が読んでも分かるように書く」ことと「お題に沿った内容を書く」です!!!(何度でも言います)
少しくどくても丁寧に資料に載っている言葉を使うこと。
問題文に「ⅠとⅡの資料を活用」「正負が設置した学校に着目」と指示があるので、それを必ず意識して書く。
資料Ⅰ>1889年政府が設置した東京美術学校が開校し、絵画科において日本画の指導が行われた
>1889年西洋画家が明治美術会を設立した
資料Ⅱ>1867年浮世絵100、1900年日本が92・西洋画37に変化している
上記3点を把握できれば、簡単に書けたと思います。
〔問4*〕美術と経済の年代を組み合わせる問題
ア~エがどの時代の経済について書かれているかが分からないと、出来事の方から推測するのは難易度が高いと思います。
ア:バブル経済について書かれている=1986~1991
イ:国家総動員法について書かれている=1938
ウ:「経済の民主化」=GHQ1945~、「国立近代美術館が東京の京橋に開館」=1952年
エ:「急速な経済成長」=高度経済成長1955~1973
≪大問4総評≫
昨年と同様、大問4に記述問題が出題されました。
来年度もおそらく記述は3題のままではないかと思います。
その他の問題は例年通りの出題傾向。歴史は幅広く年代や人物・政治・条例など暗記の必要がある。
早い時期からコツコツと努力してもらいたいです。
◆大問5(公民)20点分
〔問1〕社会権
社会権に分類される条文を選ぶ問題。
ア:第19条精神的自由権
イ:第32条請求権
ウ:第15条参政権
エ:第23条社会権(学問の自由、教育を受ける権利)
〔問2〕労働者を保護する法律
述べれらている文章を読むと
「労働時間」「毎週少なくとも1回の休日」「男女同一賃金」「時間外労働の上限規則が罰金付で規定」
というヒントがあります。
上記に書かれていないようなことが、ア~エの中に書かれていればそれは答えではありません。
ア:「仕事と子育ての両立を支援」×
イ:「労働者の地位の向上を図る」×
エ:「妊娠・出産後の健康の確保」×
〔問3*〕経済
好景気・不景気のときの対応についての知識が必要な問題です。
資料Ⅰを見ると、2001年のグラフが0%付近にあることから、好景気・不景気の判断を付ける事が出来なかった生徒もいたかもしれません。
しかし、2000年を見ると、3%付近にグラフがきているので、2000年から2001年にかけて不景気になったと判断できます。
ですので、選択肢で不景気時にする政策を選んでください。
A・C=不景気のときにする動き
B・D=好景気のときにする動き
〔問4記述〕情報通信技術ICT
記述問題での鉄則は「誰が読んでも分かるように書く」ことと「お題に沿った内容を書く」です。(3回目)
少しくどくても丁寧に資料に載っている言葉を使うこと。
問題文に「ⅠとⅡの資料を活用」「今後のわが国の労働力の変化と、その変化の中で情報通信技術に期待されること」
「①我が国の人口の推移と②労働分野における情報通信技術の利点に着目」と指示があるので、それを必ず意識して書く。
資料Ⅰ>②「業務の効率かを図り労働資源を効率的に配分」「場所の制約を受けずに就業する選択肢を広げる」
資料Ⅱ>①人口は減少
上記3点を把握できれば、簡単に書けたと思います。
≪大問5総評≫
問1,問2は、公民の基礎的な知識が入っていれば難しくなかったと思います。
問3は、きちんとグラフを読み取れるかが鍵でしたね。
問4の記述は、一見難しく見えますが、資料に書かれている言葉を素直に使えば正解できます。
◆大問6(融合問題)15点分
〔問1*〕地理
これは、、、普通に世界地理ですね。
融合問題枠の大問6になぜ、、、?もう問題出しつくしちゃったのかしら、、、
ア:「隣国から続く山脈」=ロッキー山脈、「小麦などの農作物」の2点から『Aカナダ」
イ:「他国に水源をもつ河川」=メコン川、「米やキャッサバ(芋)」の2点から『Cベトナム』
ウ:「ココやしやヤムいもなどの農作物」 『Bバヌアツ』
エ:「プランテーション」「カカオ豆」の2点から『Dガーナ』
A~Dの国をザっとみて、エはD→アはA→イはC→残りがBと決めていくのが分かりやすいかと思います。
〔問2〕歴史+地理
資料Ⅱの文章で説明されている国を見つけ、資料Ⅰのグラフと組み合わせる問題。
資料Ⅱからどのグラフかを見つけるのは簡単ですが、国を見分けるのが難しかったかなーと感じました。
資料Ⅱ>「1980年から1985年までは上昇」=X,Y,Z 「1990年までは成長率が鈍ったが」=X,Y,Z
「2000年までは上昇後、同水準で推移している」=X,Z と、まずはグラフを2択までに絞る。
資料Ⅱ>「イギリスから独立」=Xオーストラリア・Yパキスタン・Zエジプト(Wチリはスペインより独立)
「2016年に日本の政府開発援助を活用」*政府開発援助は、発展途上国に対する援助・協力であるので、Yパキスタン・Zエジプト
となることから、Zエジプトが答えと分かる。
〔問3〕地理
これも、、、普通に世界地理ですね。
融合問題枠の大問6になぜ、、、?地理好きが作成したのでしょうかね、、、
資料Ⅰのグラフが「世界の人口に占める世界の州別の割合」で、基本中の基本知識ですね。
この時点で、ア=アジア州、イ=アフリカ州が分かってしまいます。
問題は「アフリカ州に当てはまるもの」なので、瞬殺だったと思います。
≪大問6総評≫
問1・問3は、絶対に正解してほしいです!!!
問2は、まずどの国がどの国から独立したかという点を知っていないと、正解に辿り着けませんでした。
このような知識は意外と必要になっているので、しっかり暗記しておきたいですね。
しかし、問題の2/3は地理の問題になっているので、難易度的には下がったのかなと思います。
≪≪社会総評≫≫
2024年度社会の問題は、以下のような配分となりました。
総問題数20問
*…完答問題 8問
記述…記述問題 3問
完答問題が2024年度より3問少なく、記述問題は変わらず3問でした。
ここ数年間の中では、1番完答問題が少なかったですが、他の教科と比べると多いです。
1問5点という配点からも、少ないヒントで解けるように暗記は必要です。
暗記することが多いため、早い時期からコツコツ暗記を進めてもらう必要があります。
何がヒントになるかは予測できない為、幅広く時代や人物・出来事・国の特色や権利などを知っておく必要もあります。
でないと、ヒントが散りばめられていることにも気づかず、勘で回答をする羽目になりますよ。
記述問題は3問のままでしたが、昨年度と同じ数でしたので、ある程度準備している生徒も多かったと思います。
どれだけ減点されずに記述が書けるかは、大事なポイントです。
2025年度の平均点が6月頃発表予定ですが、完答問題が減り・記述問題に変化がなかったので、昨年度より平均点が上がってもおかしくないかなと思います。
しかし、地理の問題が多かった点と、美術に関する問題が多かったので、その点がどう反映されるかですね。
2025年度受験生の皆さん、お疲れ様でした。
以下、過去の平均点と問題配分。
2024年度 平均55.5点
完答問題 11問
記述問題 3問
2023年度 平均55.6点
完答問題 9問
記述問題 2問
2022年度 平均49.2点
完答問題 10問
記述問題 2問
2021年度 平均54.6点
完答問題 11問
記述問題 2問
分析担当 栗林