2026年度都立高校入試問題分析
数学
問題・正答表は、東京都教育委員会のHPからご確認頂けます。
難易度は例年並み。正負の数の四則演算を理解できていれば容易に正解できる問題。
[問2]中1で習う文字式の計算。
難易度は例年並み。最初に通分することで容易に計算できる問題。分母を消した後の計算での正負に注意。
[問3]中3で習う平方根の展開の問題。
難易度は例年並み。平方根の基礎を理解していることが大事。
[問4]中1で習う一次方程式の問題。
難易度は例年並み。方程式の中でもごくシンプルな問題。
[問5]中2で習う連立方程式の問題。
難易度は例年並み。基礎的な計算を理解していれば容易な問題。
[問6]中3で習う二次方程式の問題。
難易度は易。因数分解をきちんとできれば確実に解ける問題。
[問7]中1で習う度数分布表の読み取りの問題。
難易度は易。”累積”相対度数を求めることに注意。
[問8]中3で習う円周角の定理の問題。
難易度は例年並み。文章が長いが各点の説明をしているだけで、右の図1を見れば事足りる。半円なので少しわかりづらいが、四角形ABCDが内接四角形だと気づければあとはズムーズ。
[問9]中1で習う作図の問題。
難易度は平年並み。基礎的な作図のやり方を理解し、できるようにしおくこと。
≪大問1の総評≫
大問1は基礎を固めていれば確実に得点できる問題ばかりであったため、全生徒46点を狙いたいレベルである。
◆大問2◆
[問1]中1~中2で習う文字を用いた式を使い、規則性を見つける問題。
難易度はやや易。もし法則がつかみづらい場合は具体的な数で考えてみる。ひとつの数では自信がない場合は、複数の候補を試すとよい。
[問2]中2で習う文字式の利用から、規則性を証明する問題。
難易度はやや易。問題文の指示にそのまま従い、適切に式変形をすれば容易に証明可能である。証明の書き方に慣れておくことが大事。
≪大問2の総評≫
2桁3桁の数を文字を使って表すものは典型問題であり、使う文字の指定もあるので、易しい作りになっている。
60点以上を目指す場合は問1を、80点以上を目指す場合は問1と問2の両方を正解したい問題である。
◆大問3◆
[問1]関数y=ax^2の変域の問題。
難易度はやや易。xの変域(=点Aから点Bまでの移動)が原点を通り、0を含んでいるもので、良く出題されるパターンであるため理解しておく必要がある。
[問2]関数y=ax^2を利用して座標を求めて、直線の式を求める問題。
難易度は例年並み。関数の問題としては基本的な内容なので理解しておく必要がある。座標平面上の直線が平行→傾きが等しいの読み替えは必ずできるようにしたい。
[問3]与えられた情報から各点の座標を求め、面積を求める問題。
難易度はや難。まずは点PのX座標を文字で置き、それをもとに他の座標や図形の長さを表し解き進める。四角形の面積は「三角形に分ける」「大きな図形から一部分を引く」のどちらかで求めることが多い。今回は前者の方法でACを結べば、底辺が容易に求められ、△ABCと△APCの2つの面積の合計として考えることができる。
≪大問3の総評≫
前年と比較して問2は少し難しめであるが、問3は少し易しめ。座標や面積が文字を用いて具体的に計算できるため比較的取り組みやすい問題となった。
大問3では「点の座標を求める」「直線・曲線の式を求める」ことがまずは大事。基本的な解き方は例年変わらないため、問1問2は確実に解けるようにしてほしい。
60点以上を目指す場合は問1と問2を、80点以上を目指す場合は全問完答できるようにしたい。
◆大問4◆
[問1]角度を与えられた文字式で表す問題。
難易度は例年並み。与えられた角度を表す文字を用いながら、図や問題文からわかる角度を一つ一つ整理すれば解ける問題。
[問2①]中3で習う相似の証明の問題。
難易度は例年並み。角度の証明に少し段階を踏む必要があるものの、平行線の錯角と同位角が等しくなることを使えばスムーズに証明できる。証明において頻出な内容なので必ずおさえておくこと。
[問2②]中3で習う相似の内容を応用した問題。
難易度は難。①で示したもの以外の相似関係にも着目し、それらを組み合わせて比と長さを求める必要がある。長さを知りたい部分に着目し、目的の辺を含むような相似関係を探すと見つけやすい。3:4:5の直角三角形は覚えておくと便利。知りたい長さの辺を含む相似関係を見つけ、相似比から長さを求めていくため、時間がかかりやすい。
90点以上を目指す場合は挑戦する問題。
≪大問4の総評≫
問1問2①は典型的な問題であるため解けるようにしておきたい。
また、今年は少しではあるが三平方の定理を絡めた問題となった。複数単元が絡む問題でも自然に解き進める力が求められる。
60点以上を目指す場合は問1、80点以上を目指す場合は問1と問2①、90点以上を目指す場合は全問挑戦してほしい。
◆大問5◆
[問1]平面図形の知識を空間図形の中で活用する問題
難易度は難。△ACDに着目すればPN//CDと点M及び点Nについて与えられた情報より、中点連結定理が使え結果的に△PMNが正三角形であることがわかる。
[問2]平面図形の知識を空間図形で活用し、立体の体積を求める問題
難易度は難。図形が複雑な時は問題文の表記を参考にするとよい。立体M-CDNPは底辺を四角形CDNPに設定して考える。高さは問1を利用すると、問1における点Mから辺PNへの垂線を考えればよいことがわかる。
≪大問5の総評≫
問1問2ともに空間図形の相似などの知識を、空間図形の中で活用し解き進めていく問題となった。
空間図形は見た目でイメージすることが難しいので、問題文から角度の関係や長さを確認・整理することが重要。また空間図形内の情報整理のため、一部分だけを取り出して平面図形として考えることも有効になる。
80点以上を目指す場合は両問挑戦してほしい。
☆2026年度都立高校入試問題の総評☆
概ね例年通りの難易度の問題が並んだ。
形式も大きな変更はないので、都立対策には過去問や模試の重要性が高いといえる。
明らかな難問を除いても80点分はあるので、ここを目指すように学習を進めてほしい。
逆に言えば80点以上を目指す場合、難問を1つ以上解く力が絶対に必要になる。
分析担当 数学科講師高須