2022.01.07 | 課外授業
【学歴フィルター問題】今、高校生以下の生徒さんが考えること②学校名だけでは分からない地頭の良さ
【学歴フィルター問題】今、高校生以下の生徒さんが考えること②学校名だけでは分からない地頭の良さ
〇学校名だけでは分からない地頭の良さがある
ほとんどの学生さんがまずは大企業にエントリーする現状において、中小企業には高学歴の学生のエントリーがそもそも少ないという現象があります。
自然と偏差値が標準的、もしくはそれ以下の大学の学生からのエントリーが多くなるわけですが、おそらくそこまでの悲観はしていないと思われます。
なぜなら、あまり有名でない大学の中にも優秀な学生がたくさんいるからです。
ここでまた少し話はズレますが、長いこと塾業界をやっていて気づいたことの一つに、「学校名だけでは分からない地頭の良さがある」、ということです。
例えば慶應に受かっていたが成績上位者であれば学費が免除になるからという理由でGMARCHレベルの大学に進学し、4年間授業料免除で卒業した講師がいました。
その講師は大企業からの内定をもらいながら、結局は公務員になりました。
同じような戦略で大学を選ぶ方は一定数いると思います。
したがって真ん中くらいの偏差値やそれ以下の偏差値の大学に、GMARCHや早慶上理ICUに合格できた学力を持った学生は存在するはずです。
さらに、ここまで「学歴フィルター」が話題になっている昨今、いわゆる偏差値下位大学に通うことになった学生の中でもちゃんとした人は、学業に専念したり資格取得や英語のスキルアップなどをしたりして、実力を磨いていることでしょう。
ただし、いわゆる偏差値下位大学に通いながら怠惰な生活を送っている学生は、基本的なマナーや学力やコミュニケーション能力、積極性や常識がない場合が多く、とても社会人としてはやっていけない人間に育つ可能性があります。
日本は正社員を簡単には馘にできませんから、こういった人材を雇うわけにはいきません。
いわゆる中堅・偏差値下位大学からのエントリーが多くなる中小企業もそういったことを分かっています。
超優秀な人がいる半面、採用してはいけない人材がいるので、実際にインターンシップや面接などで直接学生に会う機会を持っているのでしょう。
そう考えると、偏差値下位大学から優秀な学生を取りたいと考えている中小企業にとっては、「大東亜以下」のような分け方にも需要はあるのかもしれません。
もちろんこれは私の想像に過ぎず、件の就活サイトがどのような意図であのような記載をしていたのか、それを利用する企業があるのか、といったことは分かりかねます。
次回(最終話)に続きます。