2021.02.26 | 課外授業
【「ゲームにはまって勉強しない」を考える】大人も同じようなものかもしれない
子どもがゲームばかりして勉強をしない。
そんな悩みは多く聞きます。
これに対して私が思うことはいくつかあります。
①自分の時間を無駄にしている愚かさ → ゲームをクリアして人生の何のプラスになるの?
②なんでプレーヤーからクリエイターに回らないの? → 「賢い」とはどういうことか
③そこまで熱中させるゲームの関連会社に対する敬意 → 人のモチベを上げる仕事として見習いたい
④非生産的なものでお金を稼いでいるゲームの関連会社に対する虚しさ → 資本主義の恐ろしさ
⑤ゴシップニュースや政権批判など、ニュースに対する大人の姿勢も同じようなもの → ゲームに熱中する子どもと同じように、我々はいかに非生産的な時間を多く過ごしていることか
①と⑤は重なるところがあります。
これから先の話は、プロゲーマーとして生きていく人(ゲームによって生活が成り立つ人)以外は、という前提を置いたうえでの話です。
したがって「ゲーム内で歴史の知識が得られる」とか「指先がスムーズに動くようになる」といった反論は一旦おいていきます。
ゲームをクリアして、何か人生のプラスになるのでしょうか。
しかし、「無駄な時間を過ごしている」「誰かが作ったものに感情も行動も左右されている」という意味では大人も同じかもしれません。
日々ニュースに触れて、そのニュースが実生活に関係のある読み方をしている人はどのくらいいるのでしょうか。
最近では株高のニュースが連日報道されていますが、じゃあこれを機につみたてNISAでも始めてみようと、行動に移す人がどのくらいいるでしょう。
「へ~、そうなんだ~」
でおしまい。
それってニュースを見る意味ありますか?
ひどいのになると、芸能人の結婚や離婚や不倫など、自分には何も関係のないことに腹を立てて気分を悪くしたり・・・。
これって、実生活には何のプラスにもならないゲームに熱中する子どもと、やっていることは同じ。
こう考えると、いかに私たちは無意識のうちに、自分に直接必要のない情報や行動に心や体を惑わされているかということに気づきます。
無為に過ごした時間はすべて自己責任だということは伝えますが、まず自分の人生の時間の使い方を振り返らない限り、あまり偉そうに子どもを注意することもできないものかもしれません。